・あらすじ
主人公・雄司は、某女学院に勤める教師。
平凡を絵に描いたような主人公は、生徒達からも注目される事も余りありません。
それ故に、問題も起こさず淡々と日々を過ごしています。

そんな雄司には、特別な能力がありました。眼力による暗示をかける事ができるのです。
それは、服従と発情を誘発する事ができる「催淫術」とでもいうべき能力です。
この能力は普段は隠している主人公。余り多用して墓穴を掘ることを恐れています。
雄司のこういう臆病な所が、今まで犠牲者を作らずに来た要因の一つでもあります。

この春よりクラスの担任を任された雄司。面倒事を任されたと思いつつも、受けざるを得ませんでした。
しかし、それは更なる憂鬱の日々の始まりまでした。

学級崩壊とも言われかねない苦労の日々。それは担任である雄司への苛めとして具体化してきます。
授業の私語から始まり、授業道具の紛失や、教卓の紛失等。雄司の心労は溜まるばかりです。
その中心となっているのが沙織な為、余計に始末に終えません。

ある日ホームルームにやってきた雄司。その教室の教卓には、花瓶に花が挿されています。
それは雄司のお葬式とでも言うべき弔いの悪戯です。内心ははらわたが煮えくり返る思いでも、
へらへらと笑って片付ける雄司。
我慢の限界を超えたこの時に、雄司は復讐を誓うのでした。